2011年5月18日水曜日

Antiwebの設計 - メモリ管理

Antiwebにおいてもっとも重要なメモリ管理システムはlispのガベージコレクタである。AntiwebをサポートするCommon Lispの実装の多くは、すばらしいガベージコレクタを持っているので、負荷の高いベンチマーク以外ではけっして止まっているように見えることはないはずである。

lispの外側では、Antiwebは2つの重要なデータ構造 conns および ioblocks を持つ。これらのデータ構造はファイルsrc/libantiweb.hに定義されている。 拡張子と関係なく、これはCのヘッダファイルではない。lispとCコンパイラの双方でパースできる特殊な書式である。

Antiwebプロセスによって使われているメモリのを-roomコマンドでブレークダウンすることができる。CMUCLを使ってワーカを探索する様子を以下に示す。

# antiweb -room /var/aw/example.conf

"---ANTIWEB MEMORY STATS---
Dynamic Space Usage: 1,946,272 bytes (out of 512 MB).
Read-Only Space Usage: 24,024,304 bytes (out of 256 MB).
Static Space Usage: 3,665,792 bytes (out of 256 MB).
Control Stack Usage: 1,636 bytes (out of 128 MB).
Binding Stack Usage: 88 bytes (out of 128 MB).
The current dynamic space is 0.
Garbage collection is currently enabled.

conns and ioblocks:
Allocated conns: 2, 470 bytes
Allocated ioblocks: 1, 4112 bytes, 14 in use, 99.7% overhead
Free conns: 2, 470 bytes
Free ioblocks: 514, 2113568 bytes
Total: 2118620 bytes + malloc overhead
---END OF ANTIWEB MEMORY STATS---"

ファイル src/libantiweb.c を読んでみると、Antiwebがconn構造体とioblock構造体をmalloc()しながら、それらをけっしてfree()しないことに気づくであろう。Antiwebは、その構造体を使い終わったら、それをフリーリストにプッシュする。次に必要になったときは、直近にフリーリストにプッシュしたものをポップする。connおよびioblock構造体は常に同一の大きさであるので、これがAntiwebに可能なのである。

メモリの解放は危険とみなす

上記の -room の出力において、connおよびioblockの数値は高水位に表示されている。トラフィックが重いとき、より多くのメモリが割り当てられる。トラフィックが落ち着くと、フリーリストの底の方は必要に応じてカーネルによってスワップアウトされる。

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