2010年10月10日日曜日

James - ユーザの追加

ユーザアカウントはサービスを横断して共有される。共通ユーザレポジトリはJamesサービスを横断して共有される。つまり、POP3メールアカウントを作成し、パスワードを設定すれば、同じアカウントがSMTPおよびNNTPの認証にも使えるということである。

アカウントを追加する前に

Jamesでは、ユーザアカウントはリモートマネージャを通じて作成される。だから、インストールが完了したら、まずリモートマネージャを設定することが、ユーザ追加の最初のステップとなる。リモートマネージャの設定についてはここを参照のこと。少なくとも1つの管理者アカウントを設定し、リモートマネージャを有効にすることが必要である。

また、ユーザを追加する前に、ユーザレポジトリの設定を正しく行なうことも必要だ。もしユーザを追加した後でレポジトリタイプをファイルからデータベースに変更すると、ユーザデータを失うことになる。これらの値の取り扱いには注意して欲しい。

これを完了させたら、Jamesを再起動して設定変更を稼働中のシステムに確実に反映させること。これでようやくユーザアカウントを作成できる準備が整った。

ひとたびJamesが起動してリスニングを始めると、ユーザの追加はきわめてシンプルである。

  1. リモートマネージャがリスニングしているホストの当該ポートにtelnetする。コマンドラインのtelnetクライアントでは、一般に「telnet 」と打鍵する。にはJamesのホスト名を、にはJamesのconfig.xmlに指定したリモートマネージャのポートを指定する。
  2. 管理者のユーザIDとパスワードのためにプロンプトが出るので、Jamesのconfig.xmlに指定した値を入力する。
  3. ログインしたら、「adduser 」と打鍵する。にはユーザ名を、にはそのアカウントのパスワードを指定する。ユーザ名には完全なemailアドレスを指定するべきではないことに注意。むしろ、すべてのemailアドレスは@の形式(にはブロックに指定した値のいずれかを指定する)がこのアカウントにデフォルトで配送されるものとして使われる。Mailetはこのデフォルトの振る舞いを変更できる。
  4. 作成したいユーザすべてについてステップ3を繰り返す。
以上です。ユーザアカウントは作成され、すべてのJamesサービスで使用可能となります。

James - グローバルサーバ設定

ひとつのコンポーネントに落とし込むことのできないグローバルな設定ブロックがいくつかあります。それらはサーバを横断してグローバルな影響を与えます。いくつかのブロックは非常に重要であり、一方で多くの場合無視されるものもありますが、もっとも洗練されたサーバ管理者にとっては重要なものです。

Jamesブロック

この設定ブロックはJamesタグで定義されます。すべての管理者はこのブロックをインストール時に調整する必要があります。属性はありませんが、いくつかの子があり、すべて必須です。

  • postmaster - この要素の中身はpostmasterのメールアドレスです。このアドレスはJamesから送信されるすべてのエラーメッセージの送信者アドレスとして使われます。また、postmaster@<サーバ名>宛てのすべてのメッセージは、このメールアドレスにリダイレクトされます。(<サーバ名>には、Jamesが取り扱っているドメイン名のいずれかが入ります。)
  • usernames - この要素は中身を持ちませんが、三つの必須の真偽値の属性を持ちます。その属性というのは、ignoreCaseenabledAliases、そしてenableForwarding.です。ignoreCaseはemailのユーザ名を大文字小文字を無視するか、無視しないかを決定します。enabledAliasesは、ローカルユーザのエイリアシングを有効にするかどうかを決めます。最後に、enableForwardingはリモートユーザへの転送を有効にするかどうかを決めます。
  • servernames - この要素はサーバがローカルとして取り扱うメールドメインとIPアドレスを定義します。二つの真偽値の属性 - autodetectおよびautodetectIPがあります。autodetectは、真にすると、サーバに自身のホスト名を確認させて、ローカルメールドメインに追加させます。autodetectIPはサーバに自身のIPアドレスを確認させて、ローカルメールドメインに追加させます。これらの属性の他に、このタグは0個以上のservername子要素を持ちます。
    • servername - 単一のホスト名またはIPアドレス。サーバがローカルとみなすメールドメインに追加される。
  • inboxRepository - これは単一の子要素を保持するシンプルなコンテナタグです。
    • repository - これはメールレポジトリを定義するもので、ローカルに配送されたメールを保持するのに使われる。この要素は中身を持たない。必須属性typeは常に"MAIL"にセットされる。必須属性repositoryURLはレポジトリを指定するのに使う(レポジトリ設定セクションを参照のこと)。

Connectionmanagerブロック

このブロックは一般的な接続管理を成業する。二つの要素がある。
  • idle-timeout - ミリ秒でクライアントの接続をタイムアウトさせるまでの時間を指定する。値を与えないと、デフォルトで5分、すなわち300000ミリ秒となる。値0はクライアントソケットをタイムアウトさせないことを意味する。
  • max-connections - max-connectionsパラメータはこの接続マネージャが許容する最大の同時接続数のデフォルトを指定する。この値は個々のサービスによって上書きできる。値を与えないと、デフォルトで30になる。値0は接続マネージャに上限を与えないことを意味するが、他のコンポーネントによるリソースの制限(たとえば最大スレッド数)が接続を開く数を制限することにはなる。

Objectstorageブロック。

低レベルのファイルレポジトリからファイルへの写像を制御するブロック。修正する必要はない。

Socketmanagerブロック

このブロックはJames内部で利用可能なソケットのタイプを制御する。SSLを有効にするのでなければ、このブロックを修正する必要はない。TLSを使う場合には修正の必要があるので、TLSの使用セクションを参照のこと。

Threadmanagerブロック

このブロックはJames内部で利用可能なスレッドプールを制御する。エキスパートの管理者だけがこの設定を修正すべきである。
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